ちつケアで心も体も健やかに!婦人科ドクターが教える正しいちつケアを学ぼう!

まずは、自分のからだを知ることから。
デリケートゾーンを観察しよう

デリケートゾーンを気にする女性

 

毎日、鏡を見てフェイシャルスキンケアをするのはあたりまえ。毎日見て触れているからこそ、肌荒れやちょっとした変化にも気づいて、お手入れする女性も多いはず。

「ちつケア」は、まず自分の性器を観察して知ることから始めましょう。普段から自分の「ちつ」をよく観察して健康な状態を知っていれば、不調な時はすぐ気づけるし、早めの対処もできるようになります。

「ちつ」は生理やセックス、妊娠、出産に関わる重要な器官です。「ちつ」の健康は、心と体の健康バランスを整えるだけでなく、見た目も若々しくなることが実証されています。

正しい「ちつケア」を学ぼう
専用ソープでやさしく洗う

石鹸で泡を作っている女性のイラスト

専用ソープを使ってやさしく洗うことから。洗いすぎはNG!

デリケートゾーンは、薄い皮膚と粘膜が混在して排泄器官と近く、構造上汚れもたまりやすいところ。そのため、いつも清潔にしておくことが大切ですが、洗いすぎはダメ。特に腟の中まで洗ってしまうと、デーデルライン桿菌(善玉菌)まで洗い流してしまい、腟の自浄作用を弱めてしまう可能性も。

健康なちつのpH値は、弱酸性。市販のボディソープや石鹸にはアルカリ性で刺激の強い成分が含まれていることがあり、腟内の酸性環境を崩してしまうこともあるので要注意。

デリケートゾーン専用の弱酸性のもので、指の腹を使ってやさしく洗うのがポイント。

また、おりものは、腟内の雑菌やウイルスを外に出す大切な働きもあるので、神経質になって、必要以上に洗いすぎないことも大切。トイレのたびにウォシュレットで腟の中まで洗いすぎるのも腟内の自浄作用を下げるのでおすすめしません。

腟内フローラを整える「保湿」は必須!

みずみずしいオレンジの断面

デリケートゾーンは、皮膚が薄くて粘膜が混在しているとても繊細な場所。洗顔後、すぐに保湿するフェイスケアと同じく、デリケートゾーン専用の保湿剤でしっかりと保湿することがとても重要。肌と同じで、優しくケアしてあげることで血流も良くなり、潤いとハリをキープすることができます。

特に、加齢により女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで、腟や外陰部が痩せて乾燥し、腟内環境も乱れてしまう傾向にあるので、デリケートゾーンのpHや腟内フローラを整えることに配慮された専用保湿剤を選びましょう。

デリケートゾーンのムレ対策

デリケートゾーンにとって、大敵なのは「ムレ」。雑菌が繁殖し、嫌なにおいやかぶれ、かゆみなどの原因に。通気性の良い下着を選び、ナプキンも布ナプキンやコットンタイプがおすすめ。また、おりものシートを長時間使用すると、デリケートゾーンがムレて雑菌が繁殖しやすくなり、かゆみやかぶれの原因に。体調の悪い時は特に腟炎を引き起こすこともあるので、なるべく避けるようにするか、こまめに交換し清潔を保つことが大切。

究極のちつケアは、
女性ホルモンバランスを整えること

公演でバランスを取る女性

ちつを健康な状態に保つには、女性ホルモンのバランスを整えることもとても重要。

正しい食生活と良質な睡眠をとり、適度な運動をすることは、「ちつ」の健康の第1歩。

善玉菌の乳酸菌パワーを生かす食生活を心がけると、腸内環境が整い、腸と壁1枚で隣り合っているちつにも良い影響が!腸を大切にすることは、ちつケアにもつながるのです。

女性ホルモンは、加齢とともに減少するのは避けられない事実。若い人でも、出産や授乳、不規則な生活、ストレス、無理なダイエットなどでも、女性ホルモンのバランスは乱れます。

バランスの取れた食事・睡眠・運動、プラス いつも自分の「ちつ」の状態に意識を向けてちつをケアしてあげることが究極のアンチエイジング。正しい「ちつケア」でちつを健康で若々しく良い状態に保てると、外見も健やかで若々しく輝き、自分に自信が持てるようになり、全身のアンチエイジングにもつながるのです。